鹿児島県南部の離島「種子島」を訪れて農業を体験しながら、現地農家さんの抱える農業課題の解決に関わってみませんか?
■ 開催日程(4泊5日×3回 全15日間のプログラム)
1回目:2023年10月18日(水)~22日(日)
2回目:2023年12月13日(水)~12月17日(日)
3回目:2024年2月7日(水)~11日(日)
■ 募集締め切り
2023年8月31日(木)
< 目次 >
▶︎ 鹿児島県種子島ってどんなところ?
▶︎ 受入れ農家さんのご紹介
▶︎ こんな人に来てほしい!
▶︎ 開催概要・募集要項
▶︎ 応募フォーム
鹿児島県種子島ってどんなところ?
鹿児島県に属する離島であり、島の南西側には海を隔てて屋久島が存在しています。
鹿児島空港から種子島まで飛行機で約40分。
種子島内は西之表市、中種子町、南種子町の3つの自治体で構成されており、
島の東南端には日本唯一の衛星打ち上げ基地である「種子島宇宙センター」があります。
産業においては農業が中心で、日本一早いコシヒカリやサトウキビ、安納いもなどの栽培が盛んです。
観光面では、世界の古式銃を展示している鉄砲館や千座の岩屋、門倉岬などの景勝地もあります。
気温も年間通して温暖で近年ではマリンスポーツなども盛んに行われています。
意外な種子島の歴史と多岐にわたる特産品
種子島では様々な特産品が生産されています。
■農作物
サトウキビ、でん粉用さつまいも、焼酎用さつまいも、バレイショ、安納いも、スナップエンドウ、米、マンゴー、レザーリーフファンなど
■水産物
キビナゴ(ざこ)、トビウオ(トッピー)、アオリイカ(水イカ)など
■畜産物
生産牛、酪農、インギー鶏
その他、酒類や黒糖なども生産されています。
※島内に4つの酒造メーカーが、いも焼酎を生産しています。
その中でも意外な歴史を持つ農作物があります。
今回のプロジェクトでも携わる「安納いも」です。
安納いもの意外な歴史とは?
第二次世界大戦後にスマトラ島北部のセルダンという地域から持ち帰った、1個の芋を島内で栽培し始めたのが安納いもの始まりだと言われています。
その芋は糖度が高く、食味が良いことから、その栽培が安納地域から他地域に拡大したことにより、安納地域の名称を取って「安納いも」と呼ばれるようになりました。
安納在来いもが安納地域を中心にして種子島島内で栽培されており、
驚きの甘さと、ねっとりとした食感が大人気で、平成元年に鹿児島県農業開発総合センター熊毛支場で優良品種の選抜育成に取りかかり、平成10年に品種登録されました。
そして令和4年3月2日には「種子島安納いも」が地理的表示(GI)保護制度に登録されました。
地理的表示(GI)保護制度とは、地域で育まれた伝統を有し、
その高い品質等が生産地と結びついている農林水産物や食品等の名称を、
品質基準と共に国に登録し、農林水産省が知的財産として保護する制度です。
地理的表示(GI)保護制度への登録に至った経緯には
・「種子島安納いも」の地位を確固たるものにするため
・国内外で知的財産として保護するため
・「種子島安納いも」を通して種子島の認知度を向上させるため
上記のような経緯があり、台頭する多品種や種子島産以外の「安納いも」が増加する中、
発祥の地であり、元祖ねっとり系の代表として多品種、他産地との差別化を図ります。
種子島はサツマイモ栽培が日本で初めて成功した場所!
そもそもの話、サツマイモ(甘薯)はどこから伝わったのか。
時代はさかのぼること江戸時代である元禄11年(1698年)に
19代島主であった種子島久基が琉球より取り寄せたサツマイモを農家の大瀬休左衛門に植えさせ、試行錯誤の末に日本で初めてサツマイモの栽培に成功しました。
地域ブランド化に対しての課題
そんな安納いもですが、全国的に流通するには課題が山積しています。
まずは物流コストの問題です。
離島である点から九州や本州に輸送する際のコストがかなり高額となります。
そのため他生産地と比較された場合に価格負けすることが多々あるようです。
加えて「サツマイモ」というカテゴリで捉えた場合に
紅はるか、シルクスイート、鳴門金時など競合となる品種が多数存在しています。
サツマイモの生産量は鹿児島、茨城、千葉がトップ3となっていますが、
人口密集地の関東近郊では茨城、千葉のサツマイモの流通が多くなることが現実です。
現地農家も解決しなければいけない課題だと認識しながらも
有効な手立てがない状況となります。
受け入れ農家さんのご紹介
今回のプロジェクトで訪れる生産者の方々をご紹介します。
▼南種子衛生
中村さん
南種子町出身の中村さん。
現在は安納いも、マンゴー、パッションフルーツなど様々な農作物を生産しています。
2023年からはマンゴー生産規模を拡大し、今後も規模拡大と共に販路の拡大も視野に入れているようです。
安納いもは5ヘクタール程度で栽培。
ブリックス糖度で14~15度、加熱すると更に高くなります。
自社でECサイトを運営しているもののさらなる売上向上を目標としています。
▼大脇農園
大脇さん
サトウキビ、安納いもなどを栽培。
取材時には「サトウキビをかじる」という
テレビで見たことのあるような貴重な体験をさせていただきました。
自社で様々な新規事業や開発を積極的に行っており、
課題に対して憂うのではなくかなり前向きにチャレンジをされています。
▼向耀ファーム
梶屋さん
サトウキビ、安納いもなどを栽培。
他の生産者同様にしっかりとした会社として農業に力を注いでいます。
動画内では導入している機械や農業者への支援制度について
ご説明をしていただきましたが、プロジェクト期間には様々なタイミングで
関わることがあるので農業法人の経営についてもお話ができるかもしれません。
▼上妻(こうづま)さん
サトウキビ、さつまいも(でん粉用、焼酎用)などを栽培。
取材時にはサトウキビ畑を中心に、短期的な課題だけでなく
長期的に必要となる課題に関しても触れていただきました。
自身の生活だけではなく、種子島自体へのリスペクトも感じられる方で、
関わっていく中で長期的な視点を持ちながらお話をしていくには必要不可欠な存在です。
種子島農家の感じている課題とは?
① 労働力の確保対策に関する取り組み
② 種子島 安納いもの更なるブランド力の向上
③ 物流コストを加味した販路の拡大
① 労働力の確保対策に関する取り組み
種子島だけでなく日本全国で労働者不足が発生しています。
労働力の不足により、規模拡大のみならず、営農の継続が難しくなりつつあります。
特に冬場の労働力不足が深刻です。
その手段として、他産地の農業者との連携や、就農希望者、
学生を対象とした研修受け入れ、旅行+農業といった体験受入の仕組みづくりが必要です。
② 種子島 安納いもの更なるブランド力の向上
今では全国的に生産可能となった安納いもの再ブランディングを行う必要があります。
価格競争で競り勝つのではなく
「種子島安納いも」を再度消費者に浸透させることで
値段ではなく品質や生産地としての価値向上により全国の消費者へ届けたい。
③ 物流コストを加味した販路の拡大
安納いもや種子島産品のブランディングが成功した際には所得の向上にも目を向ける必要があります。
離島である不利な条件を加味した上でも各生産事業者の所得が向上するような
販路や売り方を構築していく必要がありますがアイデアや知識が必要です。
上述の課題は代表的なものを抜粋したに過ぎず、
様々な経験、知識を持っている方と課題の解決に取り組みたいと考えています。
こんな人に来てほしい!
農家さんの抱える課題の解決に役立つ知識や経験をお持ちの方
種子島の農業課題の改善のために一役買いたい!と言う熱意や想いの強い方
■ 歓迎するスキル
・食品などの販路開拓に関わっていた方
・商品ブランディングの具体的なご提案のできる方
・後継者問題に取り組んだことのある方
・地方創生関連のプロジェクトに参加したことのある方
・商品開発の企画職や関連する業務に従事したことのある方
■ 求める人物像
・農作業が苦ではない方(体験というより実務的です)
・地方創生への意欲がある方
・プロジェクトの終了後も継続して種子島と関わる意向のある方
幅広い得意分野を活かしながら、共に課題解決へ取り組めるサポートメンバーを募集しています!
開催概要
■ 開催日程(4泊5日×3回 全15日間のプログラム)
1回目:2023年10月18日(水)~22日(日)
2回目:2023年12月13日(水)~17日(日)
3回目:2024年2月7日(水)~11日(日)
■ 募集締め切り
2023年8月31日(木)
■ 研修内容
※天候や作物の生育状況により、研修内容、時間が変更になる可能性があります。
⚫︎1回目:【安納いもに関する研修】
≪ 1日目 ≫
・種子島空港集合(正午前後)→移動
・研修先の現地確認、研修内容レクチャー
≪ 2~4日目 ≫
・圃場にて農業研修
・受け入れ農家とのディスカッション
≪ 5日目 ≫
・ワークショップ 等
午後 種子島空港にて解散
⚫︎2回目:【サトウキビに関する研修】
≪ 1日目 ≫
・種子島空港集合(正午前後)→移動
・研修先の現地確認、研修内容レクチャー
≪ 2~4日目 ≫
・圃場にて農業研修
・受け入れ農家とのディスカッション
≪ 5日目 ≫
・ワークショップ 等
午後 種子島空港にて解散
⚫︎3回目:【スナップエンドウやその他の作物に関する研修(仮)】
≪ 1日目 ≫
・種子島空港集合(正午前後)→移動
・研修先の現地確認、研修内容レクチャー
≪ 2~4日目 ≫
・圃場にて農業研修
・受け入れ農家とのディスカッション
≪ 5日目 ≫
・ワークショップ 等
午後 種子島空港にて解散
■ 募集人数
6名程度
※応募状況により増減する場合がございます。
■ 応募条件
・18歳以上~60歳未満
・15日間の全日程に参加可能な方
※プログラム終了後も継続的に交流して頂ける方を優先します。
■ 参加費用
一部の自己負担分を除き、基本は無料です。
▼全額補助対象
・宿泊費用
宿泊施設は事務局が手配します。
▼全額もしくは一部補助対象
・交通費
1回あたり往復6万円を上限に補助となります。
上限を超えた場合の交通費は参加者負担となります。
(例)
往路(航空券/電車運賃)4万円
復路(航空券/電車運賃)4万円
合計8万円の場合→2万円は参加者負担
▼全額参加者負担対象
・食費
朝昼晩いずれの食費も参加者負担となり、現地での精算となります。
※重要※
▼交通費の精算について
①事前にご自宅から集合場所までの経路をスタッフより確認連絡を行います。
②プログラム実施後、搭乗証明書や領収書等の必要書類を事務局へ提出。
③書類に不備がなければ順次、指定口座へ返金精算を行います。
■ 宿泊施設
ふれあいの里公式ホームページ
※宿泊時は相部屋となります。
タオルやアメニティ類はありません。
ご自身でご用意ください。
その他宿泊施設に関する点は上記リンクより公式ホームページをご確認ください。
■ 応募方法
お申し込みフォームよりご応募ください。
↓
書類選考に通過された方には、オンライン面談のご案内メールをお送りします。
※所要時間は15〜30分程度を予定しています。スタッフ1〜2名と受入れ農家さんが参加し、お持ちのスキルやご経験、課題解決のアイデアなどをお聞ききする予定です。
↓
後日、面談の結果をメールにてご連絡致します。
※個別の選考結果理由についてはお答えしかねます。悪しからずご了承下さいますようお願い致します。
▾ より詳しい現地の様子は「受入れ農家さんインタビュー動画」をチェック!
このプロジェクトで訪問する受入れ農家さんの様子をまとめてご覧になれます。